第3章 監禁
降「そろそろ校舎に戻るぞ。美緒、立てるか?」
降谷くんはそう言って、私に手を差し出してくれた。
『うん、大丈夫。ありがとね。』
彼の手を掴んで立ち上がり、みんなで校舎の方へ歩き出した。
みんなは私の歩幅に合わせてゆっくり歩いてくれて
心の中で感謝しながら
瑞希が待っているらしい第三自習室に向かった。
自習室の中に入り瑞希と目が合うと
彼女は勢いよく私に飛びついて来た。
瑞「美緒〜〜!!!
無事でよかったあああああ!!!
もう!本当に心配したんだから!!」
『ご、ごめんね瑞希、そんなに泣かないで。
大丈夫だから、…ね?」
瑞「ぐすっ、……うん…。
でももうこんな思いは2度としたくない…。
だから美緒を酷い目に遭わせた犯人、
ちゃんと見つけておいたよ。」
瑞希の後ろを見ると、
わたしの陰口をよく言っていた川北さんが座っていた。
瑞「ほら!早く美緒に謝りなよ!」
川「謝るって何を?私は何もしてないし、
いきなりこんなところに連れてこられて迷惑なんだけど?」
なんで川北さんが犯人って分かったのか不思議に思っていると
諸伏くんが私の隣で説明してくれた。
瑞「あんたが倉本くんに
降谷くんからの手紙って言って美緒に渡させたことはもう分かってるの!正直に言いなよ!!」
川「正直も何も…手紙ってなんのこと?
私にはさっぱり分からないんだけど」
彼女はあくまでシラを切るらしい。