第27章 見舞
……あ!
そういえば会社に連絡してなかったじゃん!
昨日は出勤予定だったのに無断欠勤だ!
…でもスマホは壊れちゃったのに、なんでここに入院しているってわかったんだろう…?
『あの!連絡できなくてすみません!私…!』
梢「落ち着いて美緒ちゃん。
大丈夫、話は聞いてるから。」
え?…聞いてるって……誰から??
東「公安の人がうちの事務所に連絡してきたんだよ。
お前が事件に巻き込まれて入院したってな。」
……なんて気が利くんだ…
零くんから事情聞いた風見さんあたりかな?
葉「それにしてもひどい怪我だな。
全身包帯だらけじゃねぇか。」
『あ…まぁ、そうだね………』
私は葉山の言葉を聞いて、とんでもないことに気づいた。
……ボディーガードの仕事ができないっ!!
しばらくは松葉杖使っての生活だから絶対無理じゃん!
『社長、申し訳ありません。
私の不注意で、見ての通り足首を骨折してしまって…。
しばらくボディーガードの仕事は出来そうにないんです…。
本当に、申し訳ありません!』
東「おいおい…そんな謝らなくていいって。
お前が回復するまでは、梢さんが警護の仕事入ってくれるから
若山は代わりに事務仕事してくれ。」
梢「美緒ちゃん程じゃないけど、
私でも簡単な警護はできるから任せてっ!
社長と葉山くんもフォローしてくれるから大丈夫よ。」
葉「任せて下さいっ!
こいつの分まで、俺がしっかり働きますから!
若山は完全に治るまで無茶なこと絶対するなよ?
そんで、治ったら俺になんか奢れ。」
3人の言葉が嬉しくて感動してしまった私は
思わず泣きそうになってしまった。
怪我したことでかなり迷惑かけるはずなのに、
3人とも全然迷惑なんて思ってないって顔してるんだもん。