第27章 見舞
『はーい、どうぞー』
扉を開けて入ってきたのは
松田くん、萩原くん、伊達くん、そして諸伏くんも一緒だった。
私の体に巻かれた痛々しい包帯を見て
4人は目を見開いて驚いていた。
松「美緒が爆発に巻き込まれて
怪我したって萩原から聞いたから見舞いに来たんだが………
大怪我じゃねぇか!!大丈夫かよ!!」
伊「足首にギプスついてるじゃねぇかよ!
骨折してたなんて聞いてねぇぞ萩原!」
萩「えっ!?俺!?俺が悪いの!?」
諸「まぁまぁ。みんなちょっと落ち着きなよ。
美緒ちゃん、すごく痛そうだけど大丈夫?」
……。4人揃うと相変わらず騒がしい……。
現職の警察官が病院で騒いだらダメでしょ…。
『大丈夫だよ!包帯は大袈裟に巻かれてるだけだもん。
2週間後には退院できるってさっき言われたよ。
足首はリハビリ必要だけど、全治2、3ヶ月だって。』
しばらく生活は不便になりそうだけど
手じゃなくて足の骨折だから、無理しなきゃすぐ治るだろう。
『それよりみんな、お見舞い来てくれてありがとね。』
諸「災難だったね、美緒ちゃん。
はい、これお見舞いね。」
『っ!!私の好きなチョコだ!
しかもこんなにたくさん!やったーー!!
ありがとうー!!!』
松「これ選んだの俺だからな。」
伊「でもちょっと買いすぎちまったな。」
萩「食べきれなかったら持って帰ればいいじゃん。」
諸「入院中にこんなに食べたら医者に怒られるって。」
みんなでチョコを食べて笑い合いながら喋っていると
彼らは仕事の合間にわざわざ来てくれたらしく、
少しすると、ゆっくり休めよ!と言って帰って行った。
彼らが帰って部屋が静かになったと思ったら
数分後にまたドアが叩かれる音がした。