第26章 救助
『う……ん…………ん…?』
あれ…私どうしてたんだっけ…?
周りを見渡してみると瓦礫の山で
どうやら爆発の後、気を失っていたんだと分かった。
ガラガラと瓦礫が少し崩れる音がしているが
今は爆発が収まっているのか割と静かだった。
今のうちに蘭ちゃんを探して避難しようと
座った体勢で柱にもたれていた体を起こそうとしたが
その瞬間、足に激痛が走った。
『…っ!!いっ、たぁ………!』
私の足元は、たくさんの瓦礫の塊に埋もれていて
それを退かすのは容易い事だと思ったが
どうやら足の骨が折れているようで、
自力で立ち上がるのは無理そうだった。
『…っ、はぁ……。
…救助を待つしかない、か。』
身動きが取れないわたしは、
そのまま大人しくしている事しか出来なかった。
それにしてもなんでこんな爆発が起きたんだろう…。
ひょっとして零くんが調べてた爆薬が盗まれた事件と
何か関係あるのかな…?
スマホで彼と連絡を取りたかったが
爆発した直後に落として壊れてしまったことを思い出した。
『最悪の状況じゃん……。
蘭ちゃん……大丈夫かな……』
独り言を呟いてから気づいたが
どうやら頭にも怪我をしているようで血がポタッと垂れてきた。
あ…だからちょっとクラクラしてきたのか…。
両腕も怪我してるし恐らく貧血だろう。
再び気を失いそうになると、
誰かがこちらに向かって駆けてくる足音が聞こえた。
大人の足音じゃなくて…もっと、小さな…。
コ「美緒さん!しっかりして!」
『っ!!コ、コナン君……?
何でこんな所にいるの…?1人で来たら危ないじゃない…。」
声をかけられてハッとしたら
目の前には頭に包帯を巻いたコナン君がいた。
『…その頭の怪我、どうしたの?大丈夫……?』
コ「何言ってんの!?
今は美緒さんの方が重症でしょ!?
人の心配より、自分の心配してよ!」
……。小学生に説教されてしまった。