第3章 監禁
side 降谷
離れの校舎内に入り、みんなで手分けして美緒を探し始め
僕は2階の図書室に入り
明らかに人の手によって開けられない細工がしてある準備室の扉を見つけた。
急いで細工を外し、扉を開け中に入ると
美緒がぐったりした様子で横たわっているのを見つけた。
「美緒!!おいっ、美緒!しっかりしろ!」
呼びかけても反応がなく顔色がかなり悪い…
この感じはおそらく脱水症状。
すぐに水分を取らせないと危険だ。
こんな蒸し暑い部屋に一体何時間いたんだ…
美緒を辛い目に遭わせてしまったことが悔しくてたまらない…
ギリギリと奥歯を噛み締めながら彼女を抱き上げ
みんなと合流するために図書室の外へ出た。
諸「っ、ゼロ!美緒ちゃん見つかったのか!」
松「美緒!おい!しっかりしろ!目を開けろ!」
降「萩原!救急箱持って来てたよな!?
その中に経口補水液が入っているはずだ!」
萩「ってことは脱水症状か!?」
降「ああ。皮膚の紅潮、高体温、
口の中の渇き具合から見て恐らくそうだろう…。」
萩原から経口補水液を受け取るが
美緒はなかなか口を開けてくれない。
頼む…飲んでくれ……
彼女は意識が朦朧としているため、上手く口を開けることができないでいる。
僕は経口補水液を自分の口の中に含み
そのまま躊躇わず彼女の口を塞ぎ、液体を流し込んだ。