第23章 年越
モニターを見ると零くんで
急いで玄関に向かい、ドアを開けた。
『おかえり!仕事お疲れ様!』
「っ!!おっと……」
零くんが玄関に入ってから彼に思い切り抱きついた。
支えてくれる零くんの体はやっぱりとても逞しかった。
「びっくりするだろ…
美緒、ただいま。……会いたかった。」
『私も会いたかった。
あ、お腹空いてる?年越そば用意したんだけど』
「空いてる。」
『よかった!じゃあ温めるね!
少し時間かかるからお風呂入ってきていいよ!』
零くんはありがとうと言うと
スーツを壁のハンガーにかけて浴室へ向かった。
私はお蕎麦を茹でて天ぷらをトースターで温め直し
ちょうどできた所で零くんもお風呂から出てきた。
「美味そうだな。
僕がセロリ好きなの覚えてたのか?」
『当たり前でしょ?好きな人の好物だもん。』
「……そうか。」
零くんは嬉しそうに笑ってて、幸せに感じながら
2人で年越そばを食べた。
私が作ったきんぴらと天ぷらも美味しいと言って
零くんは全部綺麗に食べてくれた。
片付けは零くんがやってくれると言ってくれたので
私はソファーに座り、食後のコーヒー飲んでくつろいでいる。