第22章 聖夜
「全く……昔は可愛い1人の女の子だったのに、
いつの間にそんな悪知恵が働く様になったんだ。」
『…。』
悪かったね!可愛くない女で!!
コ「じゃあ僕はそろそろ帰るね。
聞きたい事は全部聞けたし。」
『探偵事務所に?送って行こうか?』
コ「今日は隣に住んでる阿笠博士の家に泊まるから大丈夫。
またね、美緒さん。」
コナン君はそう言うと、すぐにリビングの扉を出ていき
玄関の扉から出て行く音も聞こえた。
「美緒、せっかくだし酒でも飲むか?」
『ううん、明日も仕事だから私もそろそろ帰るよ。』
「分かった。じゃあ車で送る。」
そう言って秀一くんは立ち上がったので
私もその後についていき、2人で車に乗り込んでアパートに向かった。
『これからは昴さんって呼べばいい?』
「そうしてくれ。」
『何かあった時は連絡してね。
私にできる事があれば力になるから。』
私のその発言に対して、秀一くんはふっと笑っていた。
「本当に頼もしい女になったな。
俺の尾行にも気付くくらいだったし。」
『…?なにそれ、いつの話?』
「お前が両親の墓参りしてる時だ。」
……。
あ、そういえばあの時
誰かに見られてるいる気がしたけど
あれは秀一くんだったのか!!
「両親が亡くなったのは残念だったな……
俺も知らせを聞いて驚いたよ。」
『…うん。でももう昔の事だし
悲しんでても両親は喜ばないから……今はもう立ち直ってるよ。』
「そうか…美緒は強いな。」
その後すぐ私のアパートに着き、お礼を言って車を降りる事にした。