第22章 聖夜
『もちろんだよ!この前のことは…私も悪かったし…
ちゃんと顔見て謝りたい……』
「美緒は何も悪くないだろ?謝る必要なんかない。」
『そんな事ない!言い方悪かったと思うし…』
「その話はまた会った時にしよう。
…ごめんな、そろそろ仕事に戻らないといけない。」
『あ、そっか。忙しいのに電話くれてありがとう。』
「いや……僕が美緒の声を聞きたかったんだ。
じゃあ、またな。」
……。切れた。
ほんの数分の電話だったけど…
声、聞きたかったって言ってくれた…よね?
私は時間差で1人ニヤけていた。
私も…声聞けてよかったよ。
心の中で1人呟いて、再び仕事に行く準備を始めた。
零くんがくれた電話のおかげで
今日はクリスマスだけど、どんな仕事でも頑張れそうだ。
「よしっ!今日も一日頑張るぞーーー!」
私は気合いを入れて勢いよく玄関を開けて
仕事に向かった。