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《降谷夢》bonheur {R15}

第22章 聖夜


翌日ーークリスマスイヴ当日。


朝起きてスマホを確認してみるけど
零くんからの返信はなかった。


おやすみメールだけだったし、
返事なくても別にいいんだけど…。

それでもやっぱり
一言だけでもいいから返事が欲しかった。


朝から寂しい気持ちになってしまったが
私は仕事へ行く準備をして、コートを羽織り家を出た。



『…うぅ…寒いなぁ…。』


今日はかなり冷え込むみたいで
夜には雪が降ると天気予報で言っていた。
体を温める為に、早歩きで事務所に向かい、いつも通りの仕事をこなした。


そしてその日は予定通り、定時で上がらせてもらった。





ーーー……。





家に着いたのは18時頃で
急いでクリスマスディナーの仕上げに取り掛かった。


メニューは定番な物だけど、
ローストビーフ、クリスマスリースの形をしたサラダ、
オニオンスープ、グラタン、カップケーキを作った。


何とか上手く完成して、時刻は夜8時過ぎー…

まだ零くんからの連絡はない。


年末の忙しい時期だから
来られないかもしれないのは分かってたけど…


デートをした日以来、一度も顔を見ていないので
今日くらいは会いに来てくれるんじゃないかと思ってた。



作った料理を一緒に食べたかったから
リビングのソファーに座って彼を待っていたけど
時計の針はもう夜11時を指していた。


『零くんの…嘘つき……。』



ポツリと呟いたら
なんだかとても虚しい気持ちになって涙が溢れてきて…



私の足元には一応用意しておいた
零くんへのクリスマスプレゼントが転がっている。



泣き疲れた私は、襲ってくる睡魔には勝てず
そのまま目を閉じて眠ってしまった。




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