第3章 監禁
普段誰も入ることのない離れの校舎。
教官達の話では、そこには使わなくなった物や
教材をたくさん保管していると聞いたことがある。
小走りでその校舎の中に入り、私は2階の図書室にたどり着いた。
中に入ってみると
昼間なのに結構薄暗く少し不気味な雰囲気が漂っている…
キョロキョロと見渡してみるが
降谷くんはまだ来ていないようだった。
手伝いに来いとか言ってたくせにまだ来てないのか…!
内心少しイラついていると、図書室内にある奥の準備室から
ガタッと物音がしたので、そこに向かって足を進めた。
準備室は窓がないのでかなり湿気が篭っている…
顔を顰めていると突然
準備室の扉がバタン!と音を立てて閉まった。
『え!!なに!?』
すぐ扉に駆け寄ってドアを押したり引いたりしてみたが
びくともしなかった。
…ドアは明らかに誰かの手によって開かないように外から細工されたようで
私は完全に閉じ込められてしまった。
最悪だ……
降谷くんと同じ筆跡の手紙だったから
簡単に信用してしまった…。
よくよく考えれば怪しいって分かることなのに
急なことで疑う時間すらなかった。