第20章 密輸
風「若山さん?どうされました?」
『先程クライアントの警護中に2人の男に襲われました。
恐らくその男達は…拳銃密輸組織のメンバーです。』
風「!?
なぜ組織のメンバーだとお分かりになったのですか?」
『私が警護している女性は
山根 大吾の元恋人である松本 静香さんです。
襲ってきた男2人は○○町2丁目3番地付近の住宅街で制圧してきました。当分起きないと思いますが、早めに身柄の確保をお願いします。』
風「すぐ捜査員を向かわせます。若山さんは今どちらに?」
『松本さんと一緒に安全なところに向かってます。
住所は後で送るので、来てもらえますか?』
風「分かりました。」
風見さんとの電話を切り
周りを警戒しながら、松本さんの肩を支えて歩く。
10分ほど歩いたところで
誰かにつけられることも無く、目的地であるマンションに辿り着いた。
入り口のモニターに鍵を差し込み
暗証番号を入力するとドアが開き、中に入った。
そのままエレベーターで3階まで上がり
角部屋の一室に入ったところで風見さんにマンションの住所をメールで送り、先程からずっと震えている松本さんを
リビングのソファーに座らせ落ち着かせることにした。