第19章 憧憬
私が組み手の練習をしている学生達にアドバイスをしていると
どうやらお昼休憩の時間になったらしい。
「午後の練習は、今から40分後に開始ね!」
部長さんから声がかかり、みんなぞろぞろと
お昼ご飯を取りに移動していた。
わたしはみんながいた入り口を見てみると
いつの間にか降谷くんが来ていたので
そちらに向かった。
降「美緒さん、お疲れ様です。」
『忙しいのに来てもらっちゃってすみません。
ありがとうございます。』
降「大丈夫ですよ。
リクエスト通り、作って来ましたよ。」
降谷くんはハムサンドが入った袋を見せてくれて
お互いに微笑みあっていると
様子を見ていたみんなは、ずっとニヤニヤしている。
園「お二人は本当にらぶらぶですね!」
『…園子ちゃん、来てたんだね』
園「蘭とお昼食べようって思って来たんです!」
『コナン君達は?お昼どうするの?』
萩「俺達と一緒に食べに行ってくるよ。
だから美緒ちゃんは、安室さんと2人で食べな?」
松「ボウズ達のことは俺らにまかせて、
お前はこいつと休憩してろ。」
『…そう?じゃあお言葉に甘えて。
みんな、お兄さん達に美味しいもの
たくさんご馳走してもらってね,。」
「「「はーい!!!」」」
子供達は、2人に奢ってもらえるのがよっぽど嬉しいのか
ウキウキしながら歩いて行った。
ただコナン君だけは
なぜかわたしの方を何度もちらちらと見ていて
なんだか少し気になった。