第19章 憧憬

私がじーん、と感動していると、
降谷くんが私の肩をちょんちょんと叩いてきた。

降「美緒さん、
とても困ってるようですし
今回だけ引き受けてあげられませんか？
もし予定があるなら無理にとは言いませんが…」


えぇーー……。
降谷くんまでそんなこと言わないでよー……。
もう絶対断れないやつじゃん……。


『……うーん…。分かった。
明日1日だけなら、コーチ引き受けるよ。』

蘭「え！？でもお休みの日なのに…
本当にいいんですか……？」

『まぁ今回だけね…。
でもわたし、教えるのは上手くないよ？
聞かれたことには答えるけど
蘭ちゃん達がそれでもいいなら……』


蘭「十分です！ありがとうございます！
じゃあわたし、先輩に連絡してきます！」

そう言って蘭ちゃんは
携帯を持って外に出てってしまった。


梓「そういえば美緒さんは
空手の道着とか持ってるんですか？」

『持ってますよ。
警察官だった時の後輩と
今でも時々組み手に付き合ってますから。』

美和子ちゃんとか高木くんとかとね…。


園「わたしも明日部活あるけど
美緒さんが来るなら途中で空手部覗きに行こーっと！」

……。
来なくていいから真面目に部活やってて下さい…。


梓「私も見に行きたいけど、
明日は朝からポアロだから無理だなぁ。」

降「じゃあ梓さんの代わりに
僕が美緒さんの様子見に行ってきますね。」


…んん！？