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《降谷夢》bonheur {R15}

第18章 説得


車が動き出してから
わたしはふと思ったことを口にした。

『そういえば、私この車乗るの初めてだ。』

「確かに、言われてみれば
美緒を乗せるのは初めてだな。」

『昔はこの車
趣味じゃないとか言ってなかったっけ?』

「…そんなこと言った覚えはないな。」

私は覚えているんだけどなぁ……。

『かっこいいよね〜RX-7。
今度私のアウディと一緒にドライブしようよ。』

「いいな。
ドライブテクの練習にもなりそうだ。」

『……大事な愛車でそんなことやらないよ!!」

そんな話をしていると
わたしのアパートの近くのコインパーキングに到着した。


車から降りて少し歩き、
部屋のセキュリティを解除してから降谷くんに上がってもらった。


私はキッチンにコーヒーを入れに来たが
切らしていることに気づいた。


『ごめん、コーヒー切らしてるから紅茶でもいい?
最近忙しくて買い物に行けてないの…」

「ああ、ありがとう。入れるの手伝うよ。」



2人で紅茶を入れる準備をしているが…




キッチンは少し狭いため
横並びになると私の肩が降谷くんの腕に触れてしまう。


思ったより近い距離に少し……


いや、かなり緊張してきた……。


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