第17章 尾行
「あなたは警察学校であの人と同期だったそうですね?
とても仲が良かったと聞いています。」
『……それが、何?』
「降谷さんの手助けをしたいと少しでも思ってるなら
我々に協力して欲しいんです。」
そんな言い方をするなんて……
やっぱり公安は卑怯な事が好きみたいだ。
『……はぁ…。私は今、民間企業に勤めている身です。
私の独断で、協力者になることは決めかねます。
一度、私の上司に相談させて下さい。』
私は彼の返事も聞かずに歩き出した。
まさか降谷くんの名前が出てくるとは思わなくて
動揺してしまった。
っていうか、降谷くんはこのこと知らないの!?
知ってたらわたしに話してくるよね!?
……もしかして、大事な話があるって言ってたのって
この事だったのかな?
『…。』
あーーー!もう!!
考えても考えても分からない!!
とりあえず、明日また社長に相談してみよう…
私がもし公安警察の協力者になったら
会社に何か迷惑かかる事があるかもしれないから
確認しておく必要があるよね…