第16章 告白
いつの間にか会計を済ましていた松田くんは
わたしにピアスを渡してきた。
『…ありがと、松田くん。大事にするからね!』
「おう。」
頭をポンポン叩く松田くんの手はとても優しかった。
その後、まだ少し時間があったので
2人でドライブをすることになった。
最初に乗った時も思ったけど
松田くんの運転はすごく安全運転で意外だった。
それを直接本人に伝えたら
当たり前だろ!って怒られたけど…
いつもと同じようにくだらない話をしながらドライブをして、広くて綺麗な湖のある公園に連れてきてくれた。
「いい天気だし、ちょっと散歩しようぜ。」
『賛成!!』
湖の周りを2人で散策をし
こんなにのんびりするのは久しぶりで日頃の疲れが癒やされる気分だった。
「喉乾いたから自販機でコーヒー買ってくる。」
わたしも一緒に行こうとしたけど
ベンチで座って待ってるように言われたので
1人で近くのベンチに腰掛けた。
そして、待つこと数分…
座っているベンチに人が近付いてきたので
松田くんが戻ってきたと思い顔を上げると
そこには全く知らない男が2人立っていた。