第2章 対戦
side 降谷
若山との対戦が決まった時、
正直少しめんどくさいと思ってしまった。
ジャンケンで決まったから仕方のないことだが、
それでも少し憂鬱だった。
相手は女だし、例え強いとしても
男の力に勝てるわけないとこの時の僕は鷹を括っていた。
しかし実際、若山の相手をしていると
教官の開始の合図と同時に間合いを詰めて
攻撃的な回し蹴りを仕掛けてきた。
当たっていたら恐らく一発でやられていたかもしれないと思うほど強烈な感じがした。
これは…こっちも本気でやらないとやられそうだ…
直感的にそう思った。