第14章 謝罪
『新しい仕事に慣れてきた時、
一度婆ちゃんに電話したの。
アメリカにいた時は心配かけてごめんねって
ちゃんと謝りたくて……。
そしたら婆ちゃんが言ってくれたんだよね』
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「あんたは何も悪い事なんかしてない。
だから謝る必要なんかないんだよ?
婆ちゃんは、美緒の笑った顔が好きなの。
何があったか知らないけど
あんたにはどんな事にも乗り越える強さがあるって
婆ちゃんは信じてるからね。日本でしっかり頑張りなさい。」
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『……婆ちゃんの言葉聞いたらさ
それまでの自分がほんとに情けなくて
みっともなく思えたよ…。
警察官としてじゃなくてもいいから
これからは私の守りたいものを
しっかり守っていこうって決めたの。』
それに…
それが婆ちゃんからの最後の言葉だったから…
だからきっと…その言葉を思い出すだけで
頑張ろうって、私を奮い立たせてくれるんだと思う。