第2章 対戦
「そこまで!」
教官の声がかかると降谷くんは手を離してくれて
私ははぺたんと床に座り込んで荒くなった呼吸を整えていた。
「若山、降谷相手によくやったな。
お前の力、しっかり見せてもらったぞ。」
『…っ…はいっ…ありがとう…ございましたっ…』
まだ呼吸が戻らなくて上手く喋れない。
「降谷もご苦労だったな、助かったぞ。」
彼は立ったまま教官にペコっと頭を下げていた…
さすが学年一位…体力まで人並み外れか…
「防具を片付けたら部屋に帰っていいぞ。
2人ともお疲れ。」
教官達は私達を残したまま、教室から出て行った。