第2章 対戦
「2人とも、準備はいいな?
では………始めっ!!」
私は教官の合図と同時に
降谷くんとの間合いを少し詰め、回し蹴りを喰らわした。
少し驚いていたようだが、さすが学年トップ。…
交わされてしまったので次々と技をかけていく。
降谷くんも私に対して蹴りや警棒代わりの竹刀で攻撃を仕掛けてくるが、それをなんとか交わしてお互い攻防を繰り返す。
『はぁっ…、はぁ……。』
どれくらい対戦しているのだろうか…
お互いに息が上がってきている。
彼は本当に隙がない。
油断してるとすぐにでもやられそうだ…
しかしこのままやり合ってても
長期戦となるとこちらが体力的に不利だ。
かと言って、焦って責めると必ず隙ができて
降谷くんがそれを見逃すとは思えない。
降「さすがだな…
まさかここまで強いとは思ってなかったよ。」
頭の中でどうやって攻めるか考えていると
彼がふと声をかけてきた。
『学年トップの降谷くんに…
そう言ってもらえるなんて光栄だよ。
私…今楽しくて仕方ない。』
「奇遇だな、僕もだ。」