第10章 発見
『うぅ…。ごめん…。
本当に今度からは気をつけるから…。
痛いのもうやだし…。』
「加減はしたんだけどな。
まだ少し赤くなってるけど、大丈夫だろ。」
…加減って…
本気でやられたらヒビ入りそうだ。
降谷くんは私の前髪をかき上げて、おでこをさすってきた。
昨日みたいに距離が近くて
触れられた所が熱くなってくる感覚がしてきた…
降谷くんの手が止まり、顔を上げてみると
至近距離で私を見つめている降谷くんと目が合った。
恥ずかしくてつい下を向いて目を逸らしたら
顎を掴まれて無理矢理視線を合わせられた。
「目を逸らすな。こっち見ろ。」
『っ…無理!恥ずかしいよ…』
「そんな恥ずかしがるなよ。こっちまで照れるだろ。」
…じゃあ離れればいいのに!!