第10章 発見
たぶん犯人には、爆弾を見張る仲間がいるはずだ。
もし警察が爆弾の解体に向かったのがバレたら
遠隔操作で爆発させられるかもしれない。
私はとりあえず
帝丹高校周辺に怪しい人物がいないか探すことにした。
学校付近に車を止め
帝丹高校の周りをぐるっと一周していると…
学校の裏口に深めの帽子をかぶり、マスクをつけ
明らかに顔を隠しているような不審人物を見つけた。
私は背後から音を立てないように、そっとその人物に近づいた。
『あのー…すみません。帝丹高校の教師の者ですが、
うちの学校に何か用でもありました?』
「っ!?」
その不審人物は驚いてこちらを振り返ると
私を女だと思って甘く見たのか、ふっ、と馬鹿にしたような笑いをした。
…そしてそのまま
スタンガンらしき物を手に持ち、私に向かってきた。