第9章 爆弾
side 松田
美緒を家まで送り、警視庁に向かって車を走らせていると
伊達班長から電話があった。
耳につけているワイヤレスイヤホンのボタンを押し
応答する。
松「班長、今美緒を家まで送ってきた。
怪我は打撲と擦り傷だけで大したことなかったよ。」
伊「そうか…俺もさっきあいつに伝えてきたぞ。
連絡先知らねぇから、メモ渡してきただけだがな。」
松「あいつのことだ。
血相変えてすぐ美緒に連絡するだろ。」
伊「だろうな…
それより、犯人の予告状で分かったことがあるから
警視庁に戻ってきてくれ。」
松「今向かってる。もうすぐ着くから切るぞ。」
班長との電話を切り、ハンドルを強く握り直した。
松「美緒に怪我させた罪は重いぞ…
ぜってぇ捕まえて一発ぶん殴ってやる……」