第9章 爆弾
『ご、ごめん…ご心配おかけしました…』
「お前が爆発に巻き込まれたって聞いて
どんな思いしたと思ってんだよ…
ほんと血の気が引いたぜ、全く。」
『そういえば!白鳥君は大丈夫なの!?』
「ああ。すぐに治療できたから
後遺症とかも残らないし、怪我が治ったら退院できる。」
よかった!無事だったんだ!!
『じゃあ退院する前にお見舞い行かなきゃね。』
「お前はまず自分の怪我を治せ。見舞いはそのあとだ。」
『えー』
「えー、じゃねぇよ。
とにかく今日は家に帰って休め。送ってく。」
松田くんはそう言いながら私のカバンを持ってくれて
駐車場に向かって歩き出した。
「爆弾の予告あったのに連絡できなくて悪かったな…
捜査で忙しくてバタバタしてたから」
『そんなの気にしなくていいって。
こんな怪我すぐ治るよ!』
私がそう伝えても
松田くんは悲しそうな目で私の腕に巻かれた包帯を見ていた。