第9章 爆弾
私は米花中央病院に運ばれ、
いくつかの検査を実施したが
特に大きな症状は見つからなかった。
擦り傷と打撲だけの怪我で済み
手当てを終え、お礼をいい処置室を出た。
出口に向かって歩いていると
出入り口付近の待合室の椅子に
松田くんが座っていることに気がついた。
彼も私に気づくとこちらに近づいてきたので声をかけた。
『松田くん!?
え、なに、どうしたの!?どっか怪我でもしたの!?』
「お前馬鹿か!?
怪我してんのはお前の方だろうが!!
……美緒…無事でよかった……。」
『っ…。』
松田くんはそう言いながら
その場でしゃがんで座り込んでしまった。