第2章 対戦
『…すみません、出直した方が良さそうですね。』
私ははすぐに立ち去ろうとしたが…
「待て若山!
お前との話をここにいる5人にも聞いてもらいたいんだ。
入って来い。」
…と、引き止められてしまった。
すごーーく嫌な予感がするのはなんでだろう…
ああ…帰りたい……
『それで教官、話というのは?』
まさかこの前の女子の陰口のことチクったんじゃないだろうな…?
「ああ。実はこの前の格闘技のテストで
お前1人だけ女子全員に勝ち続けただろ?
今後の配属先を考えるためにも、お前がどこまで武術に長けているか確認したいんだ。
だから遠慮せずに全力で戦える相手を用意した。それがこいつらだ。」
……はい!?
『そ、それなら男性である彼らではなくて
武術に強い現役の女性警察官を呼んだ方がいいのでは…?
もしくは教官達にお相手して頂いた方がいいかと…』
「私もそう思ったんだが
対象となる女性達は皆捜査で忙しいらしく
連絡すら取れない状況なんだよ。
他の教官達もお前の腕っぷしを観察するんだ、
相手をするのは難しい。
…というわけで悪いんだが、早速明日、見させてもらうぞ!」
……ええええ!?
明日!?急すぎる!!