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《降谷夢》bonheur {R15}

第75章 幸甚




『私っ…、
SPはもう…辞めて、しまいました、けど…
今は…、ボディーガード業をしています。』

「え?そうなんですか?」

『はい…。
でも、私はこれから先も…
前田さんのように、沢山の人のことを守ります…!』
前田さんに守ってもらったこの命が尽きるまで…
全身全霊をかけて…!』


「ふふっ、応援しています。
若山さん…、主人を尊敬して下さって…
本当にありがとうございます。」

『!!そ、そんな…お礼なんて…」

「それと改めて…
ご結婚おめでとうございます。
降谷さん、奥様を幸せにしてあげて下さいね?」


「勿論です。僕にとって彼女は
世界で一番大事な人ですから。」


『っ…う…うっ……』




私の肩を抱いて
優しい眼差しを向けてくれる零くんを見たら
また大粒の涙がこぼれ落ちて来た。



そんな私を見ていた前田さんの娘さんは
私の服を下からクイッと引っ張って来た。






「おねえさん、どうしてないてるの…?
どこか、いたいの…?だから、かなしいの?」


『っ、ううん、違うの…。
悲しいんじゃなくて…、嬉しくて泣いてるだけ。』


「そうなの?あのね、おねえちゃん、
うれしいときは笑わなきゃだめだよっ!
おねえちゃん、すっごくキレイなんだもん。」


『ありがとう……ありがとね。』




その女の子の笑顔はとても眩しくて可愛らしくて…

私も同じように、泣きながらだけど笑顔を向けた。





前田さん…



あなたが自分の家族を
のろけたり、自慢したがる気持ちがよく分かりました。


前田さんの家族は…


あなたと一緒で、とても心が温かい人達ですね。






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