第74章 残像
2人が落ち着くまで、しばらくそのままでいた私達だけど
またさっきの人物が戻ってくるかもしれないから
蘭ちゃん達がいるキャンプ場へ戻ることにした。
ロッジの扉を開けて中へ入ると
心配顔をした蘭ちゃんが駆け寄ってきた。
蘭「良かった…!!みんな無事だったんですね!!」
『うん、なんとか…。心配かけてごめんね…?』
阿「本当に無事でよかったのぉ。」
残念ながら、光彦くんが撮ってた写真は
殆どボヤけていて、犯人がまともに写っている写真はなかったけど…
みんなが無事だったから、そんな事はどうでもよく思えた。
子供達の残念がっている様子を見ていると
キャンプ場の入り口に、越智さんが運転する車が停車し
彼は私達がいるロッジの中へと入ってきた。
越「阿笠先輩から先程電話で聞きましたが…
大変なことが起きてしまいましたね。」
…どうやら私達がいない間に
阿笠さんは越智先生だけでなく、警察にも連絡してくれていたようだった。
『銃を持った犯人は捕まったんでしょうか?』
阿「いや、まだ見つかっていないようじゃ。
それに発砲事件が起きた関係で、
勝手に下山しないようにと、通告があってのぉ…」
光「え…!じゃあ今夜はここに泊まるんですか!?」
越「う〜ん…、その予定じゃなかったから
ここの宿は取ってないんだよ…」
歩「えぇ…!じゃあ車の中で寝るの〜?」
…まぁ、こんな事件が起きた以上仕方ないか。
車で道路を走ってる時に狙撃でもされたら
命の危険に関わるからね。
車で野宿の流れになりそうであることに
不満そうな子供達を眺めていると、
ロッジの扉が開き、そこからヒョコッと顔を覗かせた子供が現れた。
コ「ねぇねぇ、だったらこの先の炭焼き小屋に行かない?
小五郎のおじさん達もそこにいるはずだよ!」
『コ、コナンくん!?なんでここに…!?』
…長野県警に行ってたはずだよね!?
なんでいるの!?