第7章 ムード作り * 真田 弦一郎
さて、困った問題だ。
この前、俺の愛おしいとの秘め事が終わったあとで、新しい課題をだされてしまった
《ムード作り》である
このムード作りとは、一体どんな風にすれば良いのか
「ん?どうしたんじゃ?難しい顔をして」
ニヤリと笑いながら俺に近づいてくる仁王
「ちょっとな」
「糞(ふん)でも詰まっとるんか?」
「そんな事は、断じて無い!俺は、いつでも快便だ」
また、仁王に相談するべきか?
……いや。待て、真田弦一郎
前回の事を思いだせ
仁王がまともに答えると思うか?
この前とて……
☆☆回想中の真田の脳内をしばらくお楽しみ下さい☆☆
「なんだと!?」
「ブラジャーを片手で外せんとエッチが台無しぜよ」
そうなのか。やはり、恥を忍んで仁王に聞いたかいがあったわ
滝修行だけでは成し得ないテクニック
これは、伝授してもらうしかあるまい
「教えてもらおうか」
「はあ?」
むっ?
なんだ、その態度は!?
左手を耳に当て、何がしたいのだ?
「それが、教えてもらう態度かのう」
仁王独特の小馬鹿にする笑み
うっ……
俺は、馬鹿にされているのであろうか
「普通は、頭くらい下げるじゃろ?」
お、おのれ……
仁王のヤツめ
人の弱味につけ込むとは
しかし、ここは愛おしいのため
俺のプライドを棄てるべきであろう
「頼む!!教えてくれ!!!」
腰を90度に曲げ、頭を下げる
う、腰がいたい
「まあ、いいじゃろ……ぷぶっ」