• テキストサイズ

黄色い花の冠を君へ

第4章 バレンタイン企画(フリスク、キャラ)


「ばれんたいん…?」

「そう、この日にプレゼントを贈りあうんだけど、今じゃほとんど女の子が男の子にチョコレートを贈るのが主流になってるらしいわ」

そんな話をした。ママが読んでいたニンゲンのイベントの本を読んでいたので私も少し気になって話を聞いていた

「チョコ…作る…?」

「やりたいの?」

「そのイベント自体に興味はあまりないけど…プレゼントを送ることは素敵だと思ったから」

「じゃあ、一緒に準備しましょう」









「何を作るの?」

「うーん、いつもパイを作っているからたまには別のものにしてみましょうか。…クッキーとか簡単そうね」

「知らないものだ…」

「じゃあ、材料を言っていくからボウルに入れて、その後混ぜるからヘラを用意して頂戴」






「ーーじゃあ、次はこの生地を型でくり抜くんですって」

「この長いやつで?」

「ハンコを押すみたいにペタンって…」

「わお」
アルミの型から生地が抜かれてぺこんと外れた。小さいサイズの花の生地は可愛らしい

「これ食べられる?」

「焼いたらね」

全ての工程を終わらせた後ママが魔法で加熱してくれた。つくづく思うがなぜ私の家のキッチンには電子調理器具があるのだろう…
魔法で何とかなるのに…


「ラッピングか…面白いな…」

「ノエラそろそろそこら辺にしなさい」
案外包むにもニンゲンはこだわっているらしく、参考サンプル(百均で買えるような包とか)がたくさんの種類があった。選ぶのに時間がかかった

「できた…!」

「みんな喜ぶといいわね」

「ママ、ノエラ?何してるの?」

「アズ!」

「丁度良かった。貴方が一番乗りね」

「わあ!クッキーだ!もらっていいの?」

「ええ、二人で作ったのよ」

「今日はばれんたいんらしいから」

「ありがとう!」
アズリエルの笑顔を見られて大方満足してしまった

「あ、二人の分もあるんだった。ママ、渡しに行こうよ」

「うーん…私はこの後洗濯物をしなくちゃいけないから貴方一人で行ってらっしゃい。きっと二人もその方が喜ぶと思うの」

「んー?なんでー?
まあいいや」

宅急便の仕事を任されてしまった。早く届けに行こう









「頑張りなさい」
なんとなく関係を知っていつつ陰で見守るトリエル
/ 68ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp