第4章 ブルーロックプロジェクト
玲王の現状報告。
ブルーロックに入った選手達は皆、携帯や私物は全て没収されてしまうらしい。
そこでおじ様は玲王と親しい私を連絡係としてここに入れた。
私の受験を考慮して期間は1ヶ月。
もし玲王が早々に離脱すれば私もそこで契約終了となる。
最初、この話を聞いた時は断ろうと思った。
見ず知らずの人達の中で働き、ましてそこで暮らすなんて自分には到底無理だと思ったし、何より言い方は悪いけどおじ様の"回し者"みたいな立ち位置になるのは抵抗があった。
実際、絵心さんには刺客って言われたし…。
けど、おじ様は私が断る事など想定内だったようで、、、。
「玲王がそのブルーロックという場所でサッカーを続ける事がこの先、"御影コーポレーションの後継者"より価値あるものだと私に示す事が出来るのであれば、私は玲王を全面的に支援しても良い、と思っている。」
『・・・もし、示せなければ…』
おじ様は目を細め、笑みを深めた。
「二度とサッカーはさせない。」
『っ、、、⁉︎』
「ありのままの現状を伝えてくれれば良い。
大した才能がなくそこで埋もれてしまうようならちゃんから玲王に離脱するよう説得してもらっても構わないよ?」
『そ、そんな事しませんっ、、』
「ははっ、そうだろうね。
まぁ何よりちゃんにとってもこれは貴重な経験になるはずだよ。
普通の女子高生ならまず入る事も許されない場所へと入り、国を上げたプロジェクトに参加出来るんだから、お互い良い話しだと思わないかい?」
そんな話しをされたらいくら臆病な私でも興味が湧くし、プロジェクトの全貌をこの目で見てみたくもなる。
散々悩みに悩んで、結局一人では決断出来ず、親にこの話しを相談する事にしたのだけれど………
「社長の提案を無下にするヤツがあるか!一つ返事で承諾しろ!」
案の定、父に怒鳴られ想像通りの反応が返ってきた。
ーーー結局、私はこの話を承諾した。
今思えば、全ておじ様の手の上で転がされたように思う…。