第1章 幼馴染
学校の帰り道、私は携帯を取り出すといつものようにメールを打った。
"夜、玲王んち寄っていい?"
けれど返事は……
"わりー。サッカーの練習あるから無理"
また別の日、
"今から家行ってもいい?"
"今トレーニング中だから無理。"
そのまた別の日も、、、
"夜、一緒に勉強しない?"
"これからバーチャルトレーニングに行ってくるから無理だわ。"
『・・・・。』
眉を顰め、携帯の画面を睨みつける。
ちょっと冷た過ぎじゃない…?
毎日毎日サッカーばっかり…。。。
あの日から玲王の生活は一変し、サッカー中心の生活となっていた。
どうやら玲王は本気らしい…。
玲王は独自でW杯優勝までのプランをたて、既に実行に移っていたのだ。
玲王が何かに夢中になっているのを見るのは久しぶりだったし、最初は素直に応援しようと思った。
ーーーーけど、毎日毎日サッカー漬けの日々を送り、分刻みでタイムスケジュールをこなす玲王を見ていると、何だか私一人が置いてけぼりになったようで少し……
寂しかった。