第19章 看病してくれるのは…?
だめだめ……
おぶって運んでもらった上に居眠りするなんて…。
睡魔に襲われながらも何とか目をこじ開ける。
その時ふと、最近千切さんの足のケアをしていない事に気が付いた。
まだこの先試合は続くだろうし、、、
大丈夫なのかな…。
『あの…千切さん……足はその後、大丈夫ですか…?』
「・・・足?あぁ。少なくとも今のよりは全然余裕だけど?」
『そ、そうですよね…すいません…。
でも余裕なら良かったです。』
ホッとし息を吐く。
「・・・全く、具合が悪い時も人の心配するとか…相変わらずお人好しだな。
つーか俺はの体調の方が心配なんだけど……。
頼むからあんま無理すんなって。」
前を向いたままそう話す千切さんの声が何だか切なげに聞こえて
少し泣きたくなった。
熱で弱ってるせいか、今優しい言葉を掛けられると涙腺が緩んでしまいそうになる。
心配してくれる人がいるってこんなにも幸せなんだーーーー。