第19章 看病してくれるのは…?
『い、いや、、大丈夫ですから!ホント…1人で戻れますからっ!』
私はテーブルの上のボトルを手に取り椅子から立ち上がった。
ーーーけど急に立ったせいか目眩をおこし、ぐらりと身体が傾いたのを側にいた雷市さんが咄嗟に腕を伸ばし支えてくれた。
『ーーーすっ、、すいません…』
「あっぶねー…。
つーか全然大丈夫じゃねぇし。
大人しくお嬢に送ってもらえって。」
「そーだね、そうしなよ。バナナとかは後で部屋に運んであげるからさ!」
「だな。つーかワリィ…俺らが飯食えって無理に引き留めたから…。」
申し訳なさそうに頭を掻く潔さんに、私はふるふると首を振った。
『そんなっ、、謝るのは私の方です…。
潔さんも蜂楽さんも食事の前なのにわざわざ料理を選んで運んでくれたのに、、、すいません…。』
するとそれを聞いていた雷市さんが2人に牙を向いた。
「つーかお前らなぁ‼︎普通食欲のない病人に丼ぶり食わせるか?
どう見てもこんなの食えねーだろーが⁈」
「・・・ご、ごめん。」
「それにバナナだって猿じゃねーんだからこんなにいらねーだろ⁈
1本か2本とって後は戻して来い!」
「え〜。じゃあ残りは雷市が食べていーよ?」
「食わねーよっ‼︎」
何やら言い合いが始まってしまった3人を他所に、千切さんはヤレヤレといった感じで短く息を吐くと、
「そーゆう訳だから、大人しく背中乗れって。
さもないとお姫様抱っこするけど?
その方が良い?」
跪いたまま挑発的な笑みを浮かべ見上げてきた。