第18章 三次選考 ノルマ
『はぁ〜……。』
人に教えるって難しいんだなぁ…。
ため息を吐きながらトボトボと歩く。
あの後、蜂楽さんと間違えた箇所をやり直したけど全然集中してくれなかったし…。
いや、そもそも蜂楽さんのペースに乗せられてしまった自分も悪い!
『ーーー次のチームではもう少し厳しくやってみよう‼︎』
フンッと鼻を鳴らし気合いを入れ直す。
そして鞄から一枚の紙を取り出した。
そこには今現在、三次選考の語学学習(主に英語)に取り組んでいるメンバーの成績が書かれている。
成績がズバ抜けて良かったのは凛さんと、凪の2人。
そしてーーーー
『次にサポートが必要なのは、、、』
目線を下の方へ下ろしていく。
『・・・・うん。斬鉄さん、かな。』
予想通り、と言ったら申し訳ないけれど蜂楽さんと似たり寄ったりの成績に思わず苦笑してしまう。
そして早速斬鉄さんのいるチームの部屋へと向かうべく足を進めた。
えっと斬鉄さんのいるチームの部屋は……
パッドをタップしデータを確認する。
サポートするメンバーを一箇所に集められたら楽だけれど、選考のプログラム上それは出来ないし、誰がどこのチームにいるかなどの情報は漏らしてはいけない事になっている。