第16章 寝不足なのは誰のせい…?
「あ、やっぱりじゃん。」
『凪⁈』
潔さんを押しのけて出て来たのは凪だった。
「ここ男子風呂だからは入っちゃダメだよ。」
『あー、、うん。それは分かってる…。
あのねドライヤーを、』
借りたくてと言おうとしたところでこめかみに青筋を立てた馬狼さんが声を荒げた。
「そんなん分かってるに決まってんだろーが‼︎
髪濡れてんだろっ⁈ドライヤーが壊れたから借りに来たんだよ‼︎
つーかクサオも髪びしょびしょじゃねーかっ‼︎」
・・・くさお??
凪に向かって言ってるようだけど、、、、
あだ名にしては随分辛辣なあだ名だな…。
「クサオじゃないし。つーかドライヤーなら今あの2人が使ってるけど?」
「あ?」
「玲王とお嬢。」
ピクッ
2人の名前に思わず反応してしまう。
「んだよ、よりによって時間かかりそうなヤツらだな。
どーする?ここで待ってるか?」
『い、いえっ、、‼︎それなら良いです!
もうだいぶ乾いてきたし…』
「・・・いや、全然乾いてねーだろ。」
『そう……ですか…?』
ははは、と苦笑いを浮かべて誤魔化してみる。
さすがにこのメンバーに玲王と千切さんはやばい気がする。