第15章 自覚する想い
「俺は潔とサッカーがしたい 俺、頑張ってみたいんだ。」
2ndステージのフロアに1人置いて行かれた玲王を画面越しで見た時は、正直私も複雑な気持ちになった。
ーーーー凪、なんで、、、⁇
けど、彼には彼なりの考えがあるんだと今は信じ、気持ちを切り替えてモニターに映る選手達に集中した。
けれどやっぱりその日は一日中悶々とし、仕事に集中する事が出来なかった。
ふと考えてしまうのは玲王と凪のやり取りで…。
凪の真意が別にあるとしても、言葉足らずなあの言い方だとやはり
誤解を生むんじゃないかと思ってしまう。
案の定、ずっと2人で夢を叶えると信じ、宝物とさえ思っていた凪に置いていかれた玲王の落ち込みっぷりはモニター越しでも痛いほど伝わってきた。
仕事を終え、一息ついたその日の夜。
私はいてもたってもいられずある人の元を訪れた。