第14章 ☆shortエンディング
序盤の試合運びは玲王、國神さん、千切さんのレッドチームが優勢に試合を進めていた。
3人の見事な連携プレーを前にチームホワイトは苦戦を強いられていたが、試合の終盤、
馬狼さんの覚醒により戦況は一変。
結果は5-4でチームホワイトの勝利に終わった。
「千切豹馬 来いよ。お前の俊足が必要だ。」
潔さんの言葉にチームレッドの3人の表情が一瞬にして絶望の色へと変わる。
『ーーーっ、、』
私は思わず口を手で覆う。
誰が選ばれてもおかしくはないと思ってたけど……
いざ、この場面を目にすると胸を締め付けられるような気持ちになった。
選ぶ方も選ばれる方も、また残されたメンバーもそれぞれの想いがある。
モニター画面を前に茫然としていると、
「おい、お前は毎回試合が終わる度に抜け殻になんのか?
千切豹馬が選ばれた。さっさと4thステージに進むメンバーを入力しろ。」
絵心さんの声にハッと我に返る、
『はっ、、はい、、‼︎すいません…。』
慌てて手元のキーボードに視線を落としデータを入力していく。
「いいか?ライバルリーバトルはこういうもんだ。
選手自ら思考しチームを創りあげていく。
ゆえに個の力を発揮し証明出来るヤツは選ばれ、他者に依存し己の能力を証明できないヤツは脱落コースまっしぐらだ。」
ビクッと肩が震える。
脱落、、、、?
ふと顔を上げモニター画面に視線を向ける。
そこには選ばれずに残された國神さんと玲王の姿が映されている。
いよいよ後が無くなってしまった2人に忍び寄る"脱落"という2文字…。
・・・・嘘でしょ?
こんなとこで終わるとか、、、
心臓が嫌な音を立てる。