第11章 ライバル=相棒
こめかみに筋を立てる玲王を隣で眺めながらぼんやりと考える。
何だかここに来てから初めての感情ばっかりだ。
敗北感、悔しさ、嫉妬、、、、
それから恋愛感情。
どれも面倒臭くて俺には無縁の感情だと思ってたのに……。
玲王の言う通り、俺は変わったのかも知れない。
この先、はきっと誰かの手を取る。
ぼんやりと自分の掌に視線を落とし開いた手をぎゅっと握りしめた。
「凪、ぼーっとしてねーで行くぞ?眠いならおぶってやろうか?」
「・・・ううん、自分で歩くよ。」
「??めずらしー…。」
ぽかん、とした顔の玲王を置き去りにして前を歩く。
玲王と約束した2人で世界一になる夢も、今のままの俺じゃきっとダメなんだ。
欲しいものを手に入れる為には俺も変わらないとーーーー。