第9章 SOS
「・・・・言わねーなら次はその小さな鼻、殴ろーか?」
『っ、、、』
ぼろぼろと涙が溢れ、怖くて堪らずぎゅっと目を瞑った。
その時、
「や、、やり過ぎだ……‼︎俺はこの件から手を引く…‼︎」
私を押さえつけていた男が怯えたような声を上げ、この場から逃げ出す様にドアへと走った。
「おいっ待てっ‼︎ふざけんなっ‼︎‼︎」
さすがに不味いと思ったのか、男は私を床に放り出すと、逃げ出そうとする男の背中にタックルをした。
ドシッ、、
鈍い音と共に床に倒れ込む2人。
頭に血が昇った2人は怒鳴りながら殴り合いの喧嘩を始めた。
『ーーー、、、』
今なら逃げれるんじゃ、、、⁈
けど、腕の自由が効かない上に恐怖で腰が抜けてしまいうまく走れそうにない……。
それにもしここを出れたとしても、ドアの向こうにはもう1人いる………。
ダメだ。
逃げれない。。。
身を守る様にしてその場で小さく蹲った。
絶望感から止まった筈の涙がポロポロと溢れ出て嗚咽が漏れる。
『〜〜〜っ、、うっ、』
お願い、、誰か、、、誰か助けて、、、‼︎‼︎