第9章 SOS
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脱衣所に着いた途端、背中を押され床に倒れ込んだ。
『〜〜〜っ⁉︎』
肩を強く打ちつけ痛みで顔が歪む。
けどすぐに上体を起こして男達を睨み上げた。
「ククッ、怯えた目で睨まれんの、唆るな。
ねぇ、これどこまでやっていいの?」
男がしゃがみ込み、私の顎に手を掛けた。
欲を孕んだ目が気持ち悪くて顔を背けようとするけど、顎を強く掴まれそれを許さない。
怖い……怖い怖い………
この先に待つ恐怖を想像すると震えが止まらず、目に涙が滲んでいく。
「ここまで来て最後までさせねーとかナシだからな?」
「ハッ、お前らの好きにしろ。」
「やり〜〜♡」
「つーか、お前は何もしねーのかよ?
まさか1人だけ逃げようとか考えてんじゃねーよな?」
「俺はあの人との約束を破ったりはしない。
いいか?時間は20分だ。それまで俺は外を見張ってる。」
そう言い残すと1人の男は出て行った。
・・・あの人との約束⁇
1つの疑問が頭の中で確信へと変わっていく。
思った通り、この人達と繋がってるのはーーーー
そんな事を考えていると、
「20分か、ならさっさと楽しむか。」
「ククッ、だな?」
『〜〜〜〜‼︎‼︎』
残された2人の欲を纏った視線が私に落とされ、顔が強張る。
声にならない声を上げても、それが誰かに届く筈もなく。
首を振り、涙で訴えても男達にとってそれは興奮する材料にしかならなくてーーーー
恐怖と絶望感が私の心を占めていった。