第4章 最強の味方と新たな仲間
『すみませんっ‥!邪魔しちゃって‥でも、でも!私はスガさんがとっても凄いことも知ってるし とっても頑張ってきた事も少しは知ってるつもりなので‥』
きゅっと唇を噛み締める
泣くつもりなんかないのに
涙が溢れそうになるから必死に堪えて菅原さんを見上げる
「なんか‥ありがとう!俺その言葉だけで充分嬉しいわ!花澄ちゃんがそう思ってくれてるって事知れただけで最高だべ」
だからさ
と菅原さんが私の顔を覗き込む
「その涙堪えてる顔もやっぱり可愛いんだけどさ、笑って??」
最高に爽やかな顔で菅原さんが微笑むから
なんだか胸がとくん とした
『はいっ!』と笑顔で答える
「そうそう!それそれ!100点満点!」
菅原さんがグー!!とポーズをとる
するとコートの方から声がする
しばらく黙り込んでいた影山君の声だ
「お前の能力 俺が全部使ってみせる!!」
「!?」
「お前の一番のスピード 1番のジャンプでとべ ボールは俺が持っていく」
『!!!!?』
な‥何をするつもりだろう??
パッと隣をみると心配そうな顔で菅原さんが影山君達を見つめている
影山君の目付きが変わる
すごい集中しているのがこちらから見ていても分かる
日向君がすごいスピードで走る
その位置へドンピシャで影山君がトスを
ドバッ!!!!
床に勢いよくボールが叩きつけられる音がする
ひ‥日向君
今目瞑りながら打ってたよね?!
びっくりして声もでない
皆気付いてないようだったけど
ふらふらと大地が近づいて来る
「‥おい‥今‥ 日向‥目ぇ瞑ってたぞ‥」
「「「はァ!?」」」
3人が驚いて振り向く
影山君は日向君のその位置に合わせてドンピシャでトスをあげたって事?!
なんていう技術力
そこからは中々うまく決まらなかったけれど
どんどんトスの精度が上がっていくのが分かった
すごい‥
すごいよ‥
なんだか楽しそうな影山くん
さっきまでとは雰囲気が変わった月島くん
ドキドキしながら試合の行方を見守る
一進一退の攻防の中
ついに勝敗が決まる
「「オオッシ!!!」」
ガッツポーズをとったのは影山君と日向君だ
隣で菅原さんが笑う
「楽しそうだ」