第10章 *合宿 それぞれの想い
影山side
『っ?!この格好やだっ‥恥ずかしいよっ‥』
俺に抱っこされたまま今のこの状況に恥ずかしがって泣きそうな顔をしている花澄さんが可愛くてたまらない
「花澄さんのこんな姿みて‥もう我慢できないっす‥」
片手で自分の欲を握ったまま
もう片方の腕で支えている花澄さんの身体を少しおろす
『えっ?!影山くんっ‥?なにするの‥?』
戸惑う花澄さんの言葉には答えずに
左手でとろとろに濡れた入口を指でくぱりと開いて熱の塊をあてがうとくちゅりと音を立ててすぐに先端が沈んでいく
「挿れてもいいですか‥?」
とっくに余裕なんて無くした俺は急かすように問いかける
『んっ‥待ってぇ‥なにするのっ‥影山くんっ‥?』
こんなにエロすぎる身体で
何も知らないって言うのか‥?
演技している感じは全くない
気持ちよさにとろりと蕩ける瞳の奥に
今から何が始まるのかと少し戸惑いの色が見える
「した事ないですかっ‥?」
『なに‥をっ?』
はやる気持ちを抑えられずに腰を動かして先端だけをくぷくぷと挿れたり出したりを繰り返す
それだけでイッちまいそうなくらい気持ちがいい
「セックス‥エッチですよ‥」
『んっ‥!分かんないっ‥よっ‥どんな事かっ‥』
不安そうに俺を見つめる大きな瞳
「っ‥花澄さんの初めてっ‥俺が奪ってもいいっすか‥?」
俺が初めてこんなにも好きになった人
身体も心も全部奪いたい
俺の真剣な眼差しに花澄さんがハッと息を呑んだのが分かる
『奪うって‥どうするのっ‥?』
「それは‥」
耳元に顔を寄せて話そうとした時だった
ドンドンドン!と入り口をノックする音がして抱きしめている身体がビクッと跳ねて動揺し始める
「大丈夫です‥俺がなんとかしますから‥」
不安そうに俺を見上げる身体をギュッと抱きしめたまま
一旦姿を隠す為にお風呂場の中へ入る
一体誰が‥?
お風呂場の外から声が聞こえる
澤村さんの声だ
ドキドキとうるさい心臓の音
息を潜めて澤村さんが通り過ぎるのを待つ
「行きましたね‥残念ですけど‥この続きは今度‥」