第8章 *新しいチーム 始動
授業が終わって今日も急いで体育館へと向かう
どんなに早く来たつもりでも、大体もうすでにコートには影山君と日向君がいる
『今日も一番乗りだね!』
「「っ!オスっ!」」
2人が勢いよく頭を下げて挨拶してくれる
『今日もがんばろーねっ!』
2人の頭をわしゃわしゃと撫でる
「「う、、ウス!」」
今度は2人とも少し頬を赤くして返事をしてくれる
ボール拾いをしていると背後から声がする
「おース!花澄ちゃんさっきはびっくりしたべ?大丈夫だった?」
と菅原さんが体育館に入ってくる
『スガさん!さっきは有難うございました!びっくりしましたけど、大丈夫です!』
「なら良かった〜!あいつ、可愛い女の子大好きでさ〜バレー部のマネージャーに会わせろってうるさくて!」
そう言いながらバレーボールを持つ菅原さんの綺麗な指に絆創膏をみつけて思わず菅原さんの手首を掴んで問いかける
『スガさん!指、どうしたんですか?大丈夫ですか?』
「へっ?!あぁ、これ??実はさ〜今うちの母ちゃん腕骨折しちゃってて夜ご飯作ってたら包丁で切ったってわけよ!でも全然ちょびっとだから気にしないで!」
そのまま歩いて行こうとするので両手で菅原さんの手首を掴む
『痛かったですね‥でもちょびっとで良かったです‥お母さんも大変ですよねっ‥あの、私で良かったら治るまでご飯作りにいきますよ!』
すると菅原さんの顔がボンッと赤くなる
「な!そ‥それはめちゃくちゃ助かるけど‥花澄ちゃんだってお兄さんにご飯作ってたよね?!」
『お兄ちゃん、今一週間くらい出張に行ってていないんです!私も1人でご飯食べるの寂しいんで、良かったら作りに行くので一緒に食べてもいいですか?ご迷惑ならやめときます!』
両手を掴んだまま頭を下げると菅原さんが私の顔を覗き込む
「迷惑なんてとんでもないっ‥!じゃあ‥お願いしてもいいのかな?」
おそるおそる菅原さんが問いかけてくる
菅原さんのお母さんも心配だし、菅原さんがまた怪我するのも心配だったからホッとする
『もちろんです!じゃあ帰り一緒にスーパー寄って帰りましょっ?』
「うわーまじで嬉しいってか助かるわ‥母ちゃんに連絡しとく!」
そう言って菅原さんは連絡する為に一度部室に戻っていった