• テキストサイズ

イケメン戦国 書き散らかした妄想

第34章 天女のノート ーお狐さまと未来から来た天然姫ー 【光秀】


「それより、そろそろ城に帰った方がいいんじゃないか?」

「あ!確かに!遅くなると心配かけちゃう…」

「送ってやろう。行くぞ」

「でも…大丈夫ですか?敵の城なのに。誰かに見つかったら」

「大丈夫だ。今の俺は織田軍の重臣ではなく、単なるお前の護衛だからな」

「いや、そんなことを言い張っても通用しないと思いますけど…」

蔵を出ると辺りは暗くなっていた。

光秀は帳面を大事に懐にしまいこむ。

(これは、まるで『天女の羽衣』だな)

脳裏に浮かんでいたのは『羽衣伝説』

―――天から降りた天女が羽衣を脱いで水浴びしていると、それを見た人間の若者が羽衣を盗んで隠し、天上に帰れなくなった天女は若者の妻になった―――

古くから言い伝えられる、そんな伝説。

(ずいぶんと間抜けな天女だが)

隣を歩く名無しの顔を見ながら、光秀は和み癒されていく己の心の内を自覚していた。


******彼目線(光秀視点)終了******

この先は姫の一人称に戻ります
/ 392ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp