第6章 五色の夜 安土城編5 【三成】R18
送ってもらって部屋に帰ると、私はぺたんとその場に座り込んだ。
私はこんなに流されやすくて中途半端なのに、三成君はあまりに純粋で真剣だった。
それがいつもよりも更に大きな混乱と罪悪感に繋がる。
やっぱり最初から断れば良かったのに、
色んな人と寝るなんて私の価値観ではとんでもないことなのに、
断れなかった?
いや断らなかったんだ…。
正直、私はその状況を100%嫌がっていた訳ではなかった。
武将たちはみんな魅力的で、ずっとずっと私は流されてきてしまった。
信念を貫けず、快楽に負けてしまう…。
そんな自分への嫌悪感が尽きない。
目の周りがじん、と熱く痛くなり涙が溢れてみるみる視界が歪む。
やがて雫がぽたぽたと流れ落ち、握りしめた手の甲を濡らしていった。
そのまま眠れず、やがて青白い夜明けの光が部屋に射し込み始めた。