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イケメン戦国 書き散らかした妄想

第5章 五色の夜 安土城編4 【光秀】



鳥の声で目を覚ました。

ん?朝‥‥?ここは‥‥?

見慣れぬ天井。

「よく眠れたか?」

その低い声に一気に状況を思い出す。

光秀さんは同じ布団に少し距離を取って肘をついて横になり、私を見ていた。

「‥‥す、すいません!私いつの間にか寝ちゃって」

「世にも間抜けな寝顔が見れた」

「そんなにひどかったですか?」

「ああ」

口開けてたかな
ヨダレ出てたかな
イビキかいてたかな

「わ、忘れてください!あっ!すっかり雨が上がったんですね」

襖を開けると嵐は去っていて、抜けるように晴れていた。

雨に洗われた空気は新鮮で私の気分も晴れる。





光秀さんの部屋を後にした。

結局、お陰で安心して眠る事ができた。

本当は優しいひとなのかな。

そういえば最近の寝不足で続いていた体のだるさもだいぶ良くなっていた。

足取り軽く自分の部屋に向かっていると、途中で家康さんに会った。

「お、おはようございます」

「あんた、昨日うるさかったね」

聞こえてたんだ。

ヤバい‥‥相当うるさかったよね。

ああ、何だか今日も不機嫌そう。

「すみません!雷が怖くて」

「ふーん‥‥。でも顔色いいね」

「良く眠れたから、かな」

「雷が怖かったのに?」

「‥‥」

答えに困っていると、家康さんは踵を返してスタスタと行ってしまった。





朝餉の後、三成くんが天使の笑顔で言った。

「名無し様、今夜はどうか私の部屋へお越し頂けませんか?」

「え‥‥」

まさか今日も!?

ここまで誘いが連日続いたのは初めて。

「お嫌ですか?」

その笑顔がみるみる曇る。

「ううん、違うの」

「ありがとうございます!では、お待ちしていますね」

パッと顔を輝かせた三成くんの背中を見送る。

どうしよう…。
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