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イケメン戦国 書き散らかした妄想

第15章 君の誕生日1 【佐助】


「名無しさん、寄りかかった方が楽じゃない?」

佐助くんは掛ふとんを畳んで適度な厚みを作り、私の背中の後ろに入れてくれた。

「ありがとう。わぁ楽だな…」

リクライニングベッドに寝ているような体勢になり、ますますリラックスできる。

膝下を一通り流し終わると、次に佐助くんの手は私の足の裏をほぐし始めた。

「ああ…そこ…!すごく気持ちいい!」

実に的確にツボを押してくれる。

次はここも押して欲しいな、そう思うと、

「じゃあこっちは?」

と、まるで考えが伝わったかのように、まさにそこ!という部分を押してくれる。

「あ!そこも気持ちいい!」

「力加減はどう?」

「絶妙だよ…!佐助くんすごい!本当にマッサージ上手なんだね。器用で何でもできるんだね」

「照れるな」

佐助くんは無表情のままボソッと言った。

マッサージが気持ち良すぎて、もう恥ずかしいとかどうでも良くなってた。

私は目を閉じて完全に体の力を抜いて、リラックスしていた。



その時、

佐助くんが押した足の小指の下のツボに痛みが走る。

「…痛!!」

私は跳ねるように上半身を起こした。

「痛い?ごめん、じゃ、ここは?」

佐助くんは次に親指の下のツボを押す。

「痛っ!痛!痛!」

私は足を引こうとしたけど、彼の手にがっしり掴まれてしまってる。

「このツボで痛がるってことは、肩と首が相当凝ってるな」

「…確かに…お針子仕事で」

そんな、反射区の知識まであるなんて、あなたほんと何者なの?

「ごめん、もうちょっと我慢して。しっかりほぐさないと」

「いたたたたたた!!!」

佐助くんの口の端、少しだけ上がってる。

「笑ってるでしょ!」

「誤解だ、純粋に治療したいだけ」

佐助くんはまたグイッとツボを押した。

「いったぁぁーっ!!」

佐助くんの肩が小刻みに上下している。

「やっぱり面白がってる!」
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