第3章 彼女との出会い
五条side
気乗りがしないけど、今日は将来の婚約者に初めて会いにいく
蘆屋家、あまり良い印象がない
子供をたくさん産んで使える子は育てて、使えない子は従者にしていると聞いたことがある
そんな家の子と結婚なんて考えたくもない
ま、この結婚は家が勝手に進めてるだけだし、一応来てやったんだし断ったっていいだろ
俺、最強だし
蘆屋家のじいさんに断りを軽く入れてすると、じいさんは怒鳴り出した
「あんなに可愛い娘は他におらんぞ?!それにあの能力もある!何が不満だ!」
何って、どうせこんな家で育てられたら碌な人間にならないだろ
面倒臭くなって途中だったが、部屋を出た
帰る途中、庭で遊んでいる子供を見つけた
ベージュ色の長い髪を綺麗に纏めており、知らない歌を歌い、綺麗な赤い着物を召しており、後ろ姿だけでも魅入ってしまうほどだった
そこに複数の子供達がその子を囲み、いじめ始めた
「なっ!?」
見ていて気分が悪い
まだ幼いその子は泣かなかった