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影の花

第35章 サンドリヨン


蘭は想像以上に積極的な態度の昼顔に怯みつつ、慌てて声を掛ける。

「ひ、昼顔ちゃんっ、気持ちは分かるけど、声が大きいわよ!」

昼顔は蘭を振り返り、へらりと口角を上げる。

「ええ〜? 何がですかあ?」

昼顔は脳内からほとばしる快感と興奮に酔いしれ、呂律が回らなくなっていた。

昼顔の全身は熱く火照り、身体の奥が疼く。

陰茎が硬く突っ張り、切っ先から汁を溢れさせる。

振袖の下の褌をじわりと汚し、腰を震わせた。

「昼顔ちゃん、まさかあなたも惚線香が……」

「蘭さん、瑞さんを僕にくれてありがとうございます!」

「あげてはないわよ!」

蘭は瑞の右手を引き、身体を起こす。

瑞の右側に抱きついた。

「んう〜……だって瑞さん、僕のこと可愛いって言ってくれましたよね?」

昼顔は反対に瑞の左腕を抱き締める。

嬉しそうな表情を浮かべ、ひそひそと瑞の耳元に囁く。
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